マイクロ波エナジーハーベスティングによる環境モニタリングセンサの開発

三谷 友彦
(京都大学 生存圏研究所 助教) ※現職 准教授

2012年6月2日土曜日

やさしい科学技術セミナー(7/13)のご案内


この度、公益財団法人 国際科学技術財団 主催、京都大学 生存圏研究所 共催にて、7/13(金)に「やさしい科学技術セミナー」を開催する運びとなりました。
テーマは「マイクロ波無線電力伝送 ~電波で電気を送る未来~」です。
人間の目では見ることができない電波をなるべく分かりやすく解説しながら、マイクロ波受電装置の製作実験やデモ実験、電波暗室(電波を吸収する壁で囲われた18m×17m×7m程度の電波実験室:写真)の施設見学を行います。

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開催日時:7月13日(金) 14:00~16:30
テーマ:マイクロ波無線電力伝送 ~電波で電気を送る未来~
定員:70名
場所 京都大学宇治キャンパス木質ホール3階 大会議室
京都府宇治市五ケ庄
JR 奈良線黄檗駅下車 徒歩4分
京阪本線中書島駅乗り換え 京阪宇治線黄檗駅下車 徒歩5分
スケジュール:
14:00-15:00 講演
15:00-15:30 製作実験(マイクロ波受電装置を作ります)
15:30-16:30 デモ実験&施設見学
        ・電波で電気を受ける実験
        ・高度マイクロ波エネルギー伝送実験棟の見学
主催:公益財団法人 国際科学技術財団
共催:京都大学 生存圏研究所
やさしい科学技術セミナーHP:
http://www.japanprize.jp/seminar.html
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皆様のご参加を宜しくお願い申し上げます。

3 件のコメント:

  1. 右下に写っているのは人でしょうか?18m×17m×7mという大きさがよくわかります。18日のお打ち合せの際に是非見学させて下さい。

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  2. 小倉@JapanPrize2012年6月25日 18:30

    同志社中学の園田教頭先生より下記質問を預かりました。

    ①生活空間に、電波が強く飛んで危険はないですか?
    ②宇宙(月面)から電波(電力)を送るとき、あわせて宇宙空間にある有害物質も送られてくるのではないですか。

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  3. ご質問ありがとうございました。いずれも大変素晴らしい質問だと感じました。以下に回答を申し上げます。

    ①生活空間に、電波が強く飛んで危険はないですか?

    結論から申し上げますと「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。要するに、電波の強度が強すぎれば当然のことながら影響があります。よって、電波の人体への影響に関する基準というものが各国で定められています。日本の場合、総務省から「電波防護のための基準(電波防護指針)」が策定されています。マイクロ波の場合、6分間平均で1cm平方あたりの電力密度が1mW以下と規定されています。
    我々が研究していますマイクロ波無線電力伝送も、この電波防護指針に則って運用することになりますので、現時点での科学的見解では人体に影響を及ぼさないということになります。

    電波防護指針の詳細については、以下の総務省のホームページをご覧下さい。
    http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/ele/body/protect/index.htm


    ②宇宙(月面)から電波(電力)を送るとき、あわせて宇宙空間にある有害物質も送られてくるのではないですか。

    まず「電波(マイクロ波)で物質を輸送することができるか?」という問いに対する答えは「Yes」です。電波を一ヵ所(とても小さな範囲)に集中させることができれば、そこに電波のエネルギーが集中することで空気をプラズマ状態(分子・原子がイオンと電子に分かれる状態)することができます。さらに、プラズマがマイクロ波を吸収することによって最終的には爆発現象が起こります。この爆発で発生した圧力によって、周辺の物質が動かされるという仕組みです。この仕組みを積極的に利用した研究として「マイクロ波推進」という研究があり、燃料タンクをもたないロケットの実現を目指した研究が実際に行われています。

    ただし電波で物質を動かすためには、「電波を一ヵ所(とても小さな範囲)に集中させることができれば」という条件が必要です。宇宙太陽発電所の場合、電波を一ヵ所に集中させるといっても、宇宙でも地上でも数km程度の広さになります。よって「マイクロ波推進」という原理で物質を動かすためのエネルギー密度と比較すると、何桁も小さいエネルギー密度しか作り出すことができません。

    結論として、電波で物質を輸送するということは原理的には可能です。ただし、現在想定している宇宙太陽光発電所構想ではほぼ不可能です。なぜなら、宇宙空間にある物質(有害・無害はともかく)を地上まで届けるには電力密度が余りにも小さすぎるからです。

    ちなみに、別の観点からお話しますと「宇宙太陽発電所から電波を送るとき、あわせて宇宙空間にある物質を送ることができる」と仮定すると、宇宙は無重力で周辺に固定するものが何もありませんので、作用・反作用の法則によって宇宙太陽発電所自体も宇宙の彼方に向かって飛んでいくことになります。

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